ワクワクメールアプリ

2021年01月29日

「味が若い」と、年上の野末さんがおでんをほおばりながらしみじみ呟いた。
若い味ってどんなのなんだ?と僕もおでんを口にしたが、何と言うか薄味だった。それもそのはずでそのおでん屋は京風おでん、いわゆる薄味文化だった。関東のしょうゆベースの濃い口文化に馴れた舌では物足りないのかもしれない。それを以て「まだまだ若いな~」的な意味の「味が若い」なのかもしれない。
野末さんは30代後半。ワクワクメールアプリで知り合った仲だ。20代の僕から見ればキレイなお姉ちゃんだった。どちらかと言うとキャピキャピした年下娘は扱いづらくて苦手な僕は、やや熟女好みのところがある。こうしたマッチングアプリでも相手としては年上を探している。それこそたくさんの女性が登録しているワクワクメールアプリであるが、年齢でソートするとぐっと対象が減る(僕はバツイチ女性も避けているので30代になるとなおさら減る)。
そんな中で「仕事終わりに一緒に食事を楽しめるような年下」男性を求めていた野末さんとは、僕が望む条件がぴたりと一致した。
「でもこの若い味がいいのよね」
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野末さん曰く「薄味」と「無味」は違う。素材の味を存分に引き出す薄味は、過度な調味料で濃く味付けされた料理とは別物だそうだ。野末さんに誘われてこの京風おでんの店に訪れたのだが、僕にはやっぱり物足りなさは感じた。
「同年代は煮詰まちゃっていて本来の味がわからないのよ。だからまだ素材の良しあしが感じられる年下がいいんだよね」
野末さんはそんなことを言っていた。人生経験を重ねて自分自身をベールで被う術を覚えた年代よりも、これからの年下の方がいいのだそうだ。
僕は果たして野末さん好みの薄味人間だろうか。それはわからなかったが、食の蘊蓄をいっぱい持っている野末さんとの食事会は楽しかった。
だが、野末さんとはそれっきりだった。二度と彼女から誘われることはなかった。どうやら、彼女のお眼鏡には適わなかったらしい。
考えてみれば、薄味の京風おでんの店に連れていかれたのは野末さんによるテストだったのだろう。たぶん彼女は本当は薄味の相手なんて望んでいないのだ。強引にでも口説いてくれる濃い味付けの男性の方を望んでいたんじゃないかと思う。まだまだ僕も煮込まれ過ぎてグダグダのコンビニおでんの方が合っているようだ。
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